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【後編】人生100年時代の楽しい働き方「次の世代の子どもたちが自由で楽しく働く社会を作るには」

前編では「なぜ政府の働き方改革は女性に関する事項が長い?」と題し、女性の働き方について皆さんからお話を伺いました。後編では「次の世代の子どもたちに伝えたいメッセージ」についてのディスカッションです。

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  • 山田さん

    山田さん

    実はここにいる方全員、デジタルだからこそできる仕事をしていらっしゃるんですよね。時代がどんどん変わっているのを実感します。そこでみなさんに質問です。もし小学校の高学年や中学校のはじめくらいの子どもたちにメッセージを残すとしたら、どんなことを伝えますか?

子どもたちに残すメッセージ

  • 黒田さん

    黒田さん

    一番子どもたちに言いたいことがあるとすれば「選択肢をたくさん持とう!」ということかもしれません。選択肢自体は世の中にたくさんあり、知ることも容易になってきたと思いますが、それを選択できる主体性と能力、強みが必要になってくると思います。

    フリーランスになってもいいし、起業してもいいし、普通に就職してもいい。そういう世の中になったときに「じゃあ私はこれを選ぶ」という選択をできるかどうか。キャリアの舵取りを会社や学校など他の人に任せず「自分で主体的に選ぶんだよ」と言いたいですね。

  • やつづかさん

    やつづかさん

    小さいころミーハーな気持ちで小説家になりたいと思いましたが、書き上げることもできずに、なれなかった。その当時の自分は知っている職業が少なすぎたと思います。自分の親も周りも会社員が多く、あるいは学校の先生とか。文章を書く人は小説家かエッセイストくらいしか思いつかなかったんですが、実は文章に関わる仕事ってもっとたくさんあったんですよね。

    そういうことを知るには、子どもが大人の働く現場をもっと見に行ける、周りの親のところだけではなく、親が知らないようなまったく違う業界にも行けるチャンスがたくさんあるということが大事だなと思っています。

    今世の中にない新しい仕事を作り出すことも多くなると思うので「今ある中から選択するだけじゃないよ」という可能性も含めて伝えてあげたいなと思います。

子どもたちに残すメッセージ
  • 宮澤さん

    宮澤さん

    大好きな作家ブルーノ・ムナーリの作品に『ファンタジア』という本があります。この本では「クリエイティビティは何から生まれたのか」について解説しています。クリエイティビティは、まったく新しい何かがぱっと落ちてくるものではなく、馬と鳥が合わさってペガサスができたように、今あるものと何かがくっつくことで生まれるんだと書かれています。

    来年子どもが生まれるのですが、きっと新しいものが生まれる構造式を知っていたら、その子はいくらでも新しいものを作れると思っていて、それを教えてあげたいです。気が早いですが、生まれたらすぐにブルーノ・ムナーリを読ませようと思っています。

  • 佐々木

    佐々木

    瞬発力というか、難しいことを難しいと思わないでやっちゃえ!と思える力がすごく重要なんじゃないかなと思います。例えば、SQLというデータベースを扱うコンピュータ言語は、(エンジニアではなくても)AmazonやGoogleのマーケティングの職種の人はもう、できなきゃいけない。できて当然の技術となっています。

    必ずしも世の中にとってまったく新しい技術を作ることができなくてもいい。パラダイムシフトが起きたときに、それについていこうと思える人と、いや~そういうの難しいんだよね、私は苦手なんだよねと思う人がいる。「なんだかんだ言って私にもできる」と思えるタイプになることって、すごく重要なんじゃないかなという気がするんです。

    難しい課題に対して「やってみようよ、できるに違いない」と思えるマインドセットって、どうやったらできるんだろうなと。私も今2歳の子どもがいるので、(そういうマインドセットを)どうやったら教えられるかなと考えながら生きています。

  • 村井さん

    村井さん

    子育て中の有権者の方からも、20年後には今ある仕事の半分がなくなるかもしれないが、どうしたらいいのか?という話をいただくんですね。

    多分、それは(ここまで話に出てきた)瞬発力もそうだし、色々な仕事を見せておくのも重要だと思うのですが、全員が全員そうはできないんだと思っています。

    私が政治の世界の人間だからそう思うのかもしれませんが、やはり社会の構造を変えて、多くの普通の子どもたちでも不安なく暮らせる、また自分の個性を活かせる社会を作ることが重要なんだと思います。

    「楽しい働き方」が今日のテーマですが、これが言わんとするところは、恐らく働いている人のほとんどは楽しくないということが前提となっているのかなと思います。

    仕事柄いろんな経営者の方に会うのですが、みな新卒採用・終身雇用が良い仕組みだとはそこまで思っていないんです。新卒で採用しても、その中でその企業にマッチする人って10人から20人くらいで、残りの80人は22歳のときの判断ですでにミスマッチが起きている。それにもかかわらず、企業はそのまま雇用し続けるんですよね。残念ながら他のところに行けない状況になっているんです。

    働き方改革を議論するときによく出てくる言葉なんですが、これって「合成の誤謬」なんですよ。兼業や副業も認めて雇用がより流動的な社会になって、22歳のときの判断がちょっと誤っていたなと思ったら別のところに行ったり、こっち側の産業が伸びてきそうだなと思ったらそっちの産業に移ったり。若かったときの判断が間違っていたとしても、何度もキャリアアップしていけるチャンスが、低コストで与えられる社会。これが雇用される個人にとっても雇用する企業にとっても理想なんだと思います。

    しかし雇用する企業からすると、それを1社でやると多くの場合損してしまうんです。自分の会社だけが新卒採用をやめると、新卒のいい子たちがまったく来なくなってしまう。中途で採ろうとしても、中途で出てくる人はあまりいい人ではないということが起きていて。

    どこの企業も同時に兼業・副業をスタートしたり、新卒採用だけでなく第二新卒も高卒も採ったり、同時並行で進めていくことによって社会全体の均衡点をより幸せな均衡点に変えていくことが、楽しい働き方につながっていくのではないでしょうか。

    今いる子どもたちに「安心して一生懸命遊んで、みんなと仲良くなって、いい友達を作って、好きなことを勉強して、大人になったらなんとかなるから」と言えるほうが幸せな社会なのかなと私は思っています。

  • 杉山さん

    杉山さん

    今バーチャルリアリティ(VR)技術がどんどん向上しています。例えば「ここは砂浜です、足の裏に砂を感じますよね」というVRがあったとする。そういうのがどんどんビジネスに使われるようになる。でも本物を知らなければ、それが砂だと感じないですよね。

    なので、僕は10歳くらいまでは野山を走ったり、海で泳いだりしたほうがいいんじゃないかと実は思っています。人工知能の時代になることを考えても、人間に残るものは体感、皮膚感みたいなところなので、子どものときに五感を十分に刺激したほうがいいんじゃないかと思います。

まとめの言葉

  • 黒田さん

    黒田さん

    (「長い時間とにかく会社にいるというのはちょっとかっこ悪いよね、なにか副業的なことをやってみよっかという雰囲気を作っていくっていうのが、実は政治やこの国の働き方を変えていくことにおいて大切だろうと思っています」という前編での村井さんの発言を受けて)雰囲気という言葉が、柔らかい言葉でありながらすごく重要なものだなと認識していて。

    行政も企業の力も重要なんですが、私は個人の力を信じているので、私たち個人として雰囲気を作るためになにかできるのではないかと思っています。

    まずここ(会場)にいる、意識が高いというか、意識だけではなく行動もできる人たちが、まず自分から動いてみて、facebookなどで発信するでもいいですし、ちょっとずつ雰囲気を変えていくことが重要なのかなと思います。

    私自身もTwitterやfacebookで(自分の新しい働き方について)発信していますが、それによってそういう働き方についてちょっと教えてくださいみたいなことを聞いてくださる人が出てくるので。まずは自分自身が(新しい働き方を)始めてみるとか、そういうところじゃないかと思います。

  • やつづかさん

    やつづかさん

    今の子どもたちが大人になるにあたって、安心できる社会が必要ですよね。今のフリーランスは稼げる自信をもった強い人がなると見られているように思います。

    会社を設立したり、新規事業を立ち上げたりするときは事業計画赤字なのが普通ですよね。フリーランスもそうだと思うんです。パラレルキャリアしながら徐々に立ち上げるという方法もあるのに、「常に黒字でないと自分じゃない」といった雰囲気があるように思っています。

    このような状況を是正する雰囲気を作るには、発信することが大事だと感じました。また個人がチャレンジできるように、浮き沈みのある人生をある程度受け止めてもらえるようなセーフティネットがある、安心できる社会になっていくといいなと思いました。

  • 宮澤さん

    宮澤さん

    私自身はずっとOLをしています。会社に勤めながら休みの日を自由に使っていて、怖がりなのでリスクを取らずに好きなことをやっています。これはこれでいいとこ取りで、色んな出会いもあり、こんな場にも立ててラッキーだと思っています。

    ゴール地点をいったん30年後に定めて栄養士活動を始めたのがよかったのかもしれません。リスクを取らないからこそ「何年後に何をしよう」と焦らない。そのとき求められていることをそのときの力で返すという力が、求められることをやるうちに備わっていき、ビジョンをもって純粋に好きなことをしていけそうな気がします。

    最初に”言葉”を作っておく、それを信じてゆっくりでもいいから歩んでいく。何かに軸足を置いておくとさらに安心だと思っていますし、今後もそうやっていくと思います。小さくてもいいから何か始めたいと思っている人を、強く応援したいなと今日改めて思いました。

  • 佐々木

    佐々木

    僕たちは小さなビジネスを経営している方を強く応援している会社です。僕たちの提供するサービス(クラウド会計ソフト)で、ビジネスを簡単に可視化できるというのが売りであり、ビジネスを可視化することこそが、ビジネスを強くしていく第一歩になるのではと思っています。

    人生100年をどう過ごすのかと考える上で、企業に勤める働き方もあり、自分でビジネスをやる働き方もあり、それが行ったり来たりしてもいい。もっと総合的な「今、自分はこのままでいいんだろうか」ということを、(人生をひとつのビジネスと捉えて)なにか可視化できないかなと今日の話を通じて思いました。いいアイデアが出るかわからないですが、少し考えてみます。

  • 村井さん

    村井さん

    「子どもたちにとって安心な社会」という言葉がありました。私は(役所の)同期の中ではかなり変わったやつという扱いを受けながら今日まできています。でも多分ね、ここにいるみなさんもそうだと思うんですよ。品川区のここの会場だからそんなに変にも見えませんが、日本全体から見たらかなり特別な人たちなんじゃないかなと思っていて。

    個々人にものすごい才能があって、かつリスクも取っていこうという決意もあったと思うんですが、そういう特別な人たちだけじゃなくて、やはり一般の方でももう一歩足を踏み出してみようと思える社会構造やシステムを作っていけるように頑張っていきたいなと、改めて思いました。

  • 杉山さん

    杉山さん

    みなさんと今日話し合ったのは、働き方・生き方を含めたダイバーシティを認めようという話だと思うんですが、日本の学校ってそこを認めない文化なんですよね。みんなで一緒にやろう、みんなで一緒にできないのはよくないというのを小中高で徹底して教えられるわけですよね。

    子どもたちへの同調圧力が本当に強く働いていて、これを感じない学校にしてあげたいなと思います。みんな一緒で、きちっとすることばかりやっていて、大人になってもどこかそういうものが残っている。だから勇気が出ないという気がしています。

    私はよく子どもたちにおもしろい大人を引き合わせて「みんな見てごらんよ、この人たち本当に自分勝手に好きなように生きているよね、だから大丈夫。大人になっても意外と自由だよ、楽しいんだよ」と伝えています。

    子どもたちの世代から、もっとダイバーシティは普通だと育ててあげれば、おのずと大人たちの中でも好き勝手に生きる人が増える。それに従って、政府もどんどん制度を作ったり法律改革しようとなったりするんじゃないかなと思いました。

  • 山田さん

    山田さん

    村井さん、さすが政治家だなと思ったんですが、「雰囲気」という言葉を使ってこの場の雰囲気を支配してしまいましたね。

    働き方改革という雰囲気を日本中に広めることが大事だと思います。みなさんお帰りになられたら、ぜひ今日はこんな話を聞いてきたよ、おもしろかったとかつまんなかったとか、なんでもいいのでネットなどでたくさん発信して頂ければ、少しでも雰囲気作りに役立つと思います。

  • ライター:イシカワミキ

    人事系コンサルティング会社を経てfreeeに入社。 現在は、パートナー事業本部の一員として会計士事務所の方を対象にクラウド会計ソフトfreeeの導入支援を行っている。自転車部所属。 「人が人らしく、その人がその人らしく働ける環境を作る」をモットーに、freeeで働く傍ら、コワーキングスタジオの運営スタッフとしてパラレルキャリアに奮闘中。

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